上の絵は、以前、自分の今の心と体の様子を表すように言われて、描いた絵です。
最近写真の整理をしていて、出てきたものです。ずいぶん迫力があるなあ、
そして、普段描かない自分の絵だなあ、そう思いました。
作品説明も記録されていました。
「恐怖の魔人」
私は、中学生の頃から、座ったり立ったりができなくなりました。
この3年間は特にその傾向が強く、落ち着いて座っていられなくなりました。
私は、日々、大変なので、そのことが何を意味することなのか、悩むし、よく考えます。
数ヶ月前、恐ろしい魔人、しかもとても大きな、私の何倍もいる魔人が私を襲い、それにおののいている私が見えました。
その頃、アレクサンダー教室で、心と身体の状態について絵を描くように言われました。
私はその魔人のことを絵に描きました。
私の中には私自身を襲う、もう1人の私が存在していました。
魔人は私の首を絞めているのです。
私は死んだようにぐったりなるのです。
私の中にすむ魔人が私のことをめったうちにしている、
殺しにかかっている、それが私の姿でした。
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その時の恐怖って何だろう。
「このまま一生こんなつらくて真っ暗な日々が続くのか」
治らないんだ、という不安。
そうして想像が想像を呼び、暗い未来しか描けなかった。
というか、未来なんてなかった。
苦しくても、仕事や学校に行かないと生きていけないという強迫観念。
これらを本気で信じて恐怖に思っていた。
自らつくった恐怖に圧倒され、私は自分を見失い、フラフラと歩くのです。
そうすると、周りの人が笑っていました。
「お化けだ」と言ってきました。
なんで、自分はこんな目にあうのだろう・・・・。
いつもと違う不安や解決できそうもないことが起きたとき、さらに不安を増大させ、
解決の糸口をたどるすべなく、その不安の矛先を自分に向けている。
学生の頃、生きる知恵も力も自信もないときに、
物事を真正面からとらえて、深刻に大きく考えすぎてやっていたことです。
こんな状態(絵の状態)が何年も何十年も続いて、
体がうまく動かないで、苦しんでいたのか。。
そう思うと、深く考えさせられ、
自分の体験を、人に伝えたり、
繊細な人の生きにくさ、大変さを理解しようと努めたり、
そういうことはとても意義深いものだと感じた。
また、下のすがすがしい絵は「恐怖の魔人」を描いた直後に生まれた絵です。
恐怖の魔人を描いた後に、あらわれた世界が、これなので、また興味深い資料です。