切れやすい人の対応は
とても厄介だと思っていませんか。
いきなり怒鳴ってくる。
ちょっとしたことで怒ってくる。
怖くて耐えられない、震えてしまう。
被害者的な気もちと同時に憤りも感じる。
そういった経験はありませんか。
私は、いつもこういう怒鳴り症の人が
苦手でした。
避けてきました。
自分が弱いからだろうか、
自分に自信がないからだろうか、
そんなことも思い、
私の人間関係克服の
一番の要の部分でした。
今回はなぜ、切れる、怒鳴るが起こるのか
その全容を心理学的な側面から
解説し、その対応についてまとめました。
Contents
人は誰でもゲームが好き
切れる、怒鳴るというのは、
コミュニケーションのゲームの一つです。
コミュニケーションのあり方には
以下のようなものがあります。
ゲームは、
努力なくして相手の反応や
承認の気もちを得られるため、
誰でもが無意識にやりたくなるのです。
※ゲームとは心理学の用語の一つです。
ゲームの種類
- 義足のゲーム
自分の弱みをあらかじめいう
⇒特別扱いしなきゃ
いけないかなあと思わせる。 - あらさがしのゲーム
相手のあらさがしを
指摘して優位に立つ
⇒相手は言われるから必死になおそうとする。 - イエス・バットのゲーム
アドバイスをもらっては
「はいやりました。
でもだめなんです」を繰り返す - キックミーのゲーム
約束をやぶったり、
嫌われるようなことを
あえてして、
怒られることを求める。
ゲームをしている時の代用感情
ゲームは、ラケット感情といって
代用感情(ニセの感情)を使って行われます。
例としては、
つらくても迷惑をかけないように
わざと明るく振舞って
本当に起きている感情は
わからないようにしている。
といったのがラケット感情です。
本物の感情を抑えた場合に偽物の感情となって
ラケット感情があらわれます。
ゲームは相手を振り向かせるための
ラケット感情を使って行われます。
- 優位に立ちたいから怒る。
- 優しくされたいから自分の弱さを出す
- 上でありたいから、あなたのためにと
言って教え込む など
何も知らない人は
あらさがしをするなんてどうして?
人として最低だ!と思い、
ほかの人さえ信じることが
できなくなるでしょう。
信じがたい行動だと
思う方もいるかもしれません。
しかし、そういった人にも
背景があります。
ストローク(コミュニケーション・反応)不足です
ストロークとは、
人から人へのやり取りすべてを
さします。
ゲームを仕掛けてくる人は、
コミュニケーション、
反応(ストローク)に飢えているのです。
特に小さいころマイナスのストロークを
与えられた人は
マイナスのストローク貯金で
いっぱいです。
マイナスのストロークとは
叱る、怒る、制止する、悪口をいう、嘲笑する、差別、
虐待をする、非難する、仕事を与えない、たたく、ける
等々のことです。
マイナスのストロークや
親の悪いところは簡単にコピーされ、
子どもはマイナスのストロークを
自分や人に与え続けるのです。
自分はダメだダメだと言い続けたり、
人を殺して自分も死刑にしてもらう
などというのはこれが
原因です。
負のストロークに埋もれている人には、
プラスのストロークを
与えてもらう必要があります。
プラスのストロークとは
「心温まる接触」とでもいいましょうか。
よい心のふれあいともいえます。
褒める、励ます、微笑む、
うなずく、あいさつをする、名前を呼ぶ、
相手の話をよく聞く、信頼する、ハグする
なでる、仕事を任せる等々が
このストロークになります。
人はこのような温かい触れ合いを
欲しています。
そして、そのようなストロークが与えられるとき、
生きがいを感じますし、やる気も起こります。
この、プラスのストロークに飢えている人が
ゲームを試み始めるのです。
ゲームの関係性
ゲームが行われる双方の関係は
まちまちです。
キックミーで嫌われようとしている人は
あらさがしのゲームの対象になりやすいです。
そういった場合は自分をあえて
悪く見せようとしていないか、
といった自身の態度を
見直すことも大切です。
しかし、自身の態度に否がなくても
怒ってはいけない、
対人関係を安易に崩したくない、
大人でい続けようと努力する人や
優しい素直な子供が選ばれて
あらさがしゲームに仕掛けられます。
親が子供に行うこともあれば
子どもが大人に行ったり
先生が生徒に行ったり
様々なパターンがあります。
自分の態度に落ち度がなければ、
悩んだり、
自信を失ったりするところではありません。
切れやすい人のコミュニケーションの特徴
ここで、
あらさがしのベームなどの理由で
切れやすい人が
やっているコミュニケーションの例を
出します。
〇ごはんにふりかけなんてかけるんだ~
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・★うん、好きなんだ。
〇マジで?ふりかけなんて邪道だよ
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・★そうかな、おいしいよ。 だんだん自信がなくなってくる。
〇普通やらないよ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・★おかしいかな。
〇絶対に変。みんなやってないよ。
子供じゃないんだから。常識だよ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・★そうなんだ。。。。。
⇒ここでみんなは正しく常識的なことをやっていて、
自分だけそうでないんだと錯覚させていきます。
相手の意見や言い分を
聞こうとすることはありません。
聞く姿勢に共感や思いやりはなく、
言葉は相手が受け取れないように
ぶつけるような言い方です。
論理性は一切ありません。
会話例)
〇ぶすっとしている。
★今日会社で何かあったの?
〇べつに
★元気ないんじゃない?
〇うざいなあ。。
いつも元気でいろって言うのかよ。
★そんなつもりじゃないわ。心配だから。
〇うるさい!
★ごめん。
〇何で謝るの?とにかく謝っておけばいいと思っているのか。
★・・・・・・・。
〇ほら、いつもそうやって説明できないだろ。もういい。
★ごはんは?
〇誰かさんのせいで気分が悪い。知るか!
★の人は、欲求を出すのが怖くなったり、
面倒になったり、
罪悪感を感じたりします。
切れる人は、尊重のない会話であり、
何でも相手のせいにして
責めていきます。
意見や本音でも言おうものなら、
なおさら怒ってくるので、
大変危険な状態になっていくのです。
対応のポイント2つ
ラケット感情のラリーを続けていても意味がありません。
1、逃げる
ラケット感情を
いったんストップさせる必要があります。
逃げることです。
心理学を学んで、
切れたらすぐに逃げるように
言われたから、
あらかじめ切れたときは逃げるねと
言っておくのもよいかもしれません。
どんな時でも逃げて下さい。
旅行中であっても
もう帰りますといって帰ることも必要です。
子どもが一緒であれば、
それこそ、虐待を子供に見せることになり、
それも虐待となります。
すぐに子供と一緒に逃げて下さい。
2、心の通い合うコミュニケーション
そのほか大切な対応としては、
普段からコミュニケーションを
しっかりとり、
相手の話をよく聞き、
コミュニケーション不足を解消することです。
切れやすい人が目の前にいると、
怖くなるかもしれませんが、
誰にでも背景があります。
おかしいなと思う行動は、
それだけ何かきっかけとなるできごとが
必ずあると考えられます。
それらを理解し、
対応していく必要があります。