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生活困難を招くトラウマ
トラウマが強い人は、
体調がひどく悪い、
原因不明の症状が出る、
うつ病になる、といった傾向をもつことがあります。
私も、10代から30年近く体調の
不調がひどく、
仕事ができなかったり、
仕事についても、
うまく説明できないまま
休みがちだったりで
大変不便な生活でした。
これはどういうことなのでしょうか。
私が経験したこと学んできたことの中から、
納得できたことをお伝えしたいと思っています。
心の中でおこっていることと体とのつながり
人間関係による傷つきは、
わだかまり、怒り、となります。
図の心の中にあるような
イガイガとしたものとして
蓄積されていきます。
感情の袋は、
だんだんイガイガでいっぱいになります。
トラウマが体に影響を
与えてしまうようになるのは、
イガイガのたまった感情の袋に紐をつけ、
しばりつけていることにあります。
イガイガが多くたまり、紐だけだと対応できなくなり、
上にふたをしめるようになります。
それがものすごいエネルギーの浪費となるのです。
そうなってしまうのは
傷ついたことをその都度浄化させず、
蓄積してしまうことに問題があります。
イガイガ(怒り)を蓄積してしまう理由やその影響
①自責の念
相手にやめてほしいと対等に言えなかったり、
このくらい我慢しよう、
恥ずかしいことだ、
自分が悪いんだと思うことから
紐を縛ることになり、
イガイガの蓄積が始まることになります。
②怒りの爆発
イガイガ(怒り)は袋に閉じ込めることはできず、
時にもれてしまいます。
子どもに必要以上にきつくあたったり、
他人に対して寛容の気持ちをもてなくなり、
キャパの狭い状況になります。
周りの人と比べて
自分は冷たいのではないかと
疑問に思うことも出てきます。
紐を縛った上に
必死にふたを閉めた状態をがんばるものの、
あることがきっかけで
ふたを開けることになった場合、
今度は、パンパンになっていた心のわだかまりが
一気にどんどん出ていくことになり、
ふたは閉まることはありません。
- 子どもが不良になる。
- 大人が子供のようになったり、叫んだりする。
- うつになる。
そんな状況が
おこります。
私もよく叫んでいました。
また、今思うと、恥ずかしくもありましたが、
「ふたを開けるきっかけを与えられた」ことも
大切だったと思えます。
③感情鈍磨
パンパンになっている心の状態では、
心がぐちゃぐちゃです。
感じる力はなくなり、
それに伴う気づく力、判断力、行動力も
低下するどころか、
おかしい行動もあらわれます。
感情が麻痺しているため、
右脳と左脳をバランスよく使うことができず、
論理的に安全な考えを優先しようとします。
私は、学校の仕事をしているとき、
自分のやっている授業が、
正しいか正しくないかということばかりにとらわれ、
不安ばかりが増大しました。
自分の思いがクリアになることがなく、
正しいことに根拠をおくことだけに意識がいき、
子供と一緒にいること自体を喜べなかったのです。
④体のSOS
心がパンパンになり、
それを収めることにエネルギーがかかり、
体も耐えられなくなってきます。
うつになる、眠れない、
歩けない、言葉が出ないといった
原因不明の症状がおこります。
トラウマへの対処
1、体や心の軸をつくる
繊細な人は、すぐに傷つき、
傷ついた自分にも情けなさを感じるなど、
イガイガをつくりやすく、
蓄積もされやすいと思われます。
何かをされた、傷ついたという受け身体制に
ならないように、
軸をしっかり持つことも大切です。
自分の体の軸を整えるボディワーク(ヨガ、気功、ピラティスなど)を
行うことは大変有効です。
2、感情を表現する
イガイガの蓄積によって、
体の不調や日常生活を不便にするのを避けたり、
イガイガを浄化させたりするためには、
感情を封印せず、
心の表現を欠かさないようにすることです。
- 本音を書くノートを作る
- 自己主張をする
- 泣いたり、笑ったりする
こういった安全な環境に身をおくこともとても良いと思います。