先日、ネイルアートを教えていらっしゃる先生が
「クリムトのネイルを教えてください」ということで
調布kotoriサロンにお越しになられました。
「色や配置など何かあるのでしょうか」と
質問をくださいました。
私は、それに対する直接の答えを
示しませんでした。
配置、色といったものを
最初に指導者が提示して、
その通りにやると
その時はうまくいきますが、
次のアートを制作するときに
何も浮かばなくなり、
教えたこと以上に伸びない生徒さんが
いることを知っているからです。
初心者に一つのやり方として示すこともありますが、
今回は経験のあるネイルの先生です。
また、チェック柄などの規則的なデザインであれば、
そのテクニックをお伝えすることはあります。
しかし、今回は画家のネイルですので、
画家はそういったテクニックは
通り越して、自分のリズムで
絵を描いているのだと思うのです。
クリムトが何を思って描いたか、
その気持ち
思い、
願い、
呼吸
感性
それらを想像し、そこに近づこうとするのが、
つまりは「表現活動」「アート」をすることが、
画家のアートを行う時にやることだと思っています。
お伝えしたこと ☆自分の感性を信じ、答えは自分にあること
大事にしていた点は次の4点です。
①ワクワクするところを切り取る
⇒絵の中で素敵だなというところを
トリミングして描く部分を決める。
②今の自分の等身大で、できることをやる
⇒画家の絵でとても難しくてできそうのないところをあえて選ばなくてもよい。
省略も可能。
③絵の特徴を見つけ、それを表す
⇒絵の特徴を表せればよいので、
全部をまねなくてもよい。
天の川のようだな、やわらかいなあ、と思ったら、
それの雰囲気がでるように、色を選び、筆を動かす。
④自分の感性を信じる
⇒自分が、素敵だなと思う気もちや
選ぶ色を不安に思うことはありません。
感じたことを信頼しましょう。
画家のアートの手順
今回は、まずワクワクする部分を切り取り、
オイルパステルや絵の具の画材で実験をしていただきました。
失敗が許され、
ネイルの細かい作業への緊張感を減らすことができ、
純粋にクリムトの絵画と向き合えると考えたからです。
実験後にこんな感じでチップにやろうと決めて
ネイルアートのチップにデザインしていきまました。
さすが、先生だけあって、素敵なグラデーション!
クリムトの世界観をすぐにやってくださいました。
アートを教える時に考えていること
私は以前、小学校で美術を教えていました。
かつては、描く手順を私の言うとおりにやらせていました。
その時にできる作品はそれなりに、先生の示すとおりにやるので、
きれいに仕上がるのです。
評判もとてもよかったです。
しかし、本当の意味で力をつけるには、
本人が表現をすることを勇気をもって行うことだと気づき、
方針を変えたのです。
表現とは、本人が感じ、描きたいと思ったことを
正直に表すことです。
自分のサロンでは、お客様の要望に応じ、
一人一人創作していくネイルをしています。
サンプルを見て、その通りにやっていくネイルもいいですが、
自分の心の表現がお客様の爪に施された時ほどうれしいものはありません。
アート講座のお知らせ
もしもこういったアートのやり方を知りたい、ということであれば、
ネイルアートイベントを開催することになりましたので、
ぜひご検討ください! イベントの頁をご参照ください。
私が知る限り、ほかのネイルスクールでは教えてないです
↓チラシもあります